ボリビアのカブトムシがワシントン条約の保護下に
【カタール、ドーハ発、2010年3月23日】
ボリビアの湿潤林でしかみられない大型のカブトムシがワシントン条約によって保護されることになった。
サタンオオカブトDynastes satanas の生息状況についてはほとんどわかっていないが、生息地の損失やヨーロッパや米国、アジアへの輸出用に大量に採取されることで、野生で数が少なくなっているようだ。これらの国々では、サタンオオカブトはペットとして人気があり、日本では虫同士を闘わせる遊びなどにも使われる。
インターネットのサイトによれば、1匹220米ドルの値がつく。
ワシントン条約へ参加している各国代表はこのサタンオオカブトを附属書 II に掲載することに投票した。この掲載によって、この種の国際取引は厳しく規制されることになる。
ボリビアの地元地域の人々は、野生から採取することが国内の法律によって禁止されているにもかかわらず、この種を採集している。過去8年の間に、採集努力を増やしたにもかかわらず採れる数が減っていると報告する採集者もいる。
「サタンオオカブトの個体群が取引に起因する重大な影響を受けているのかどうかについては明確ではないが、日本での根強いカブトムシ市場などを含め、注意深い監視の必要性がひとつの課題であることは明らかである」とトラフィックのアジアプログラムを統括するジェームス・コンプトンは言う。