【CITES-CoP16】会議情報:オニイトマキエイ ワシントン条約規制対象に
野生生物の取引に関する国連の会議(ワシントン条約締約国会議)で、オニイトマキエイ属 Manta spp.の国際的な取引管理を改善するために、締約国政府が投票をおこなった。オニイトマキエイ類は、鰓板の高水準の需要による過剰な捕獲のために衰退の道をたどっている。
コロンビアとエクアドルの提案は、オニイトマキエイ属をワシントン条約の附属書 Ⅱ へ掲載することに成功した。厳しい対策が、種の懸念事項である国際取引を規制するために整備されるだろう。
オニイトマキエイ類は、国際的に取引される高価な鰓板が主に標的となっているが、肉と皮も取られている。ちょうど3年前に科学者が、新たに2種の存在を確認した。
オニイトマキエイ類は、繁殖率が低く、成長が非常に遅いため、過剰な捕獲に影響を受けやすくなっている。いくつかの種は、2~5年に1子しか産まない。また、漁業のかっこうの標的とされるような、周知の蝟集水域や決まった回遊経路に集まる。
「まずはサメ、次にエイ;水産種にとって記念すべき日となった」と、トラフィックの海洋プログラムのリーダーであるグレン・サントは言う。「全体会議でこれらの決定が議決されると、ワシントン条約が、真に海洋保全の取組の第一線となれるだろう」。