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Published 11 December 2009

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有名な野生生物マーケットの封じ込めにトラフィックも協力

【タイ、バンコク】
 東南アジアでもっとも大きく、もっともよく知られているタイのバンコクの野生生物市場のチャトチャック・マーケット。このメインの大通り沿いに、訪れた購入者に違法な野生生物を購入しないように警告する大きな広告掲示板が戦略的に設置された。


違法な野生生物を買わないよう警告するため、チャトチャック・マーケットに設置された広告掲示版

 この野生生物マーケットの人目をひくディスプレイに掲示される今回の広告のデザイン作りは、トラフィックやWWF、およびその地域の主要なパートナーが協力しておこなった。

 しかし幅広い種類の国内外の動植物が販売されており、野生から違法に入手した動植物種を、知らない消費者が購入してしまうことも少なくない。

 「私達は、消費者に立ち止まって、気づいて、違法な野生生物を購入することについてもう一度よく考えてほしい」とトラフィックサウスイーストアジアの地域事務局長代理のクリス・シェファードは言う。

 「せめて消費者には、あやしいと思ったらワイルドライフ・ホットラインに連絡してほしい。」

 小売業者の中には、販売している種の多くは違法にとられたものであると、トラフィックのスタッフに対してあからさまに認めたり、どうやったら国外へ密輸出できるかアドバイスしている者さえいる。これらは国内法やワシントン条約に違反する。

 トラフィックとWWFのこの取り組みは、チャトチャックの消費者をターゲットとし、この市場での野生生物の違法取引をやめさせることを目的とした様々な活動の最初のひとつである。

 「絶滅のおそれがあり、保護されている野生生物を野生のままに、また東南アジアのあちこちで増え続けているからっぽの森を作らないようにすることを目指している」とWWFタイのディレクター、William Schaedla博士は言う。

 広告のためのスペースは、タイのYouth Leadership Development Foundation (YLDF) のおかげで6ヵ月間使用できる。

 YLDFは近年、トラフィックやUNEPと手を結び、世界が今直面している主要な環境問題に関する若手の明日のリーダーを育てている。